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明日に向って寝て!

映画とか、本とか、アイドルとか、旅行とか。基本的にネタバレします。

ボクソール★ライドショー 恐怖の廃校脱出!

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監督:白石晃士
製作年:2016
製作国:日本

あらすじ

「4DX」番組ロケのため、山の中にある廃校に肝試しバラエティのロケでやって来た新人アイドルの女子高生3人組。そんな彼女たちの前に、不気味な口笛の音とともに珍妙な服装の学校の番人が現れる。廃校の中に逃げ込んだアイドルたちとディレクターは、校舎の中に閉じ込められてしまい、やがて番人の不気味な笑い声が鳴り響く中、アイドルがひとり姿を消す。(映画.comより)

映画の背景

日本では4DX(詳しくは後述)専用に製作された初めての映画。上映時間は25分と短く、あくまで4DXを体感させることに主眼を置いた作品。
監督は厭な気分になるホラー映画を撮らせたら右に出る者はいないであろう白石晃士。
どの作品にもおなじみのモチーフや展開、クリーチャーってのを登場させる作家性の強さを持ちながらも毎回新しいホラー表現に挑戦してる、信頼できる監督。
新人アイドル3人組には岡本夏美渡辺恵伶奈、松本妃代。みんなそれなりに知名度あるモデルだったりタレントらしいんだけど、寡聞にして存じ上げず。。。
3人それぞれ髪型や顔にちゃんと特徴があって25分と短時間ながらもすぐ見分けがつくようになった。
正直、演技はうまいとは言い難い感じではあったけど、基本的には怖がりながらワーキャー言って走り回ってるだけなので、問題なし。せっかく可愛い女の子が怖がってワーキャー言ってる姿を見れるってのに贅沢言いません。

タイトルやメインビジュアルからどうしてもロブ・ゾンビ監督の名作ホラー『マーダーライド・ショー』(原題:House of 1000 Corpses)が連想される。
監督のインタビューを読む限りは指摘されても肯定はせずとも否定もしてない感じ。
内容的な相似は皆無に等しかったのでピエロ的なビジュアルがたまたま似ただけって気もするけれども。
ちなみにボクソールってのはロンドンの地名で、そこには最古のテーマパークがあったらしいので、おそらくそれが由来なのかな、と思う。(明言してるような記事は見つからなかったので確かではない)

4DX

4DXという映画の上映方式を知ってるだろうか。ディズニーランドのスターツアーズや、USJバック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライドを思い浮かべてもらえればそれが近いと思う。
ただし、4DXでは椅子が揺れるだけではなく水が噴射されたり、風が吹いたり、匂いがしたりと、10種類もの演出効果が体験できる。
この『ボクソール・ライドショー』を除けば、俺は今まで『ワイルド・スピード SKY MISSION』『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』の3作で4DXを体験してるんだけども、正直なところそれほど良い印象はもっていない。
それには大きく2つの理由がある。

1つ目は集中力を大きく削がれる事。
せっかく映画観ながらいろんな事感じたり考えたりしるってのに、その最中に椅子揺らされたり水かけられたりすれば、集中力は大きく削がれ、とにかく邪魔にしか思えなかった。
2つ目の理由は感情移入が邪魔される事。
例えば2人の登場人物が喧嘩していて、片方の人物が相手にコップの水をかけたとする。おそらくこのシーンの4DX演出としては水が噴射され、観客の顔にも水がかかる事になる。
この時、水をかけられる方に感情移入して観てれば問題ないんだけども、水をかける方に感情移入してた場合、感情移入が完全に途絶えてしまう。「俺、そっち!?」的な。
さらに言えば料金も法外に高く、割引を使わないで観ようとしたら3200円もしてしまう。

そんな理由から俺の結論としては映画の鑑賞スタイルとしては全然好きになれないけど、それ専用に作られた映像使った短時間の上映なら楽しめそうだな、というもの。それこそ遊園地のアトラクションみたいに。

本作は4DX専用に製作された映像で、短時間上映で、料金も1300円ということで、もう言うことなし。
存分に4DX演出を楽しむことができた。

白石演出と4DX

本作は白石監督お得意のPOVで撮られており、その上全編通して1カットの超長回しのような演出がされている。
これが4DXとなかなかに相性がいい。
一人称画面の揺れと椅子の揺れが一致してて、自分が本当に走ってるような気分になることができた。

その他の4DX演出も相当使われていた。他の映画の4DXでは10種類すべての演出が使われるようなことってないんだけども本作においてはすべての演出フル活用。
シャボン玉が飛んだり、変な匂いが充満する映画館って初めて見た。
明らかに4DX演出をすることを前提に脚本が書かれており、やっぱり4DXは専用の映像を使うべきだと確信した次第。

一番面白かったのは水の演出。
化け物の血しぶきや体液が噴射される映像と同時に水が噴射されるんだけども、とにかく不愉快。もちろん、いい意味で。
ただの水だってわかってるのに映像とリンクすることで不快指数が急上昇。
結構本気でシャワー浴びたくなった。

ミミズ型のクリーチャーなど白石監督おなじみの演出も満載。
上映時間が短い分、白石監督色がより濃く凝縮されたような印象。
CGにはなるべく頼らないように撮影したという各クリーチャーはチープだけども不気味でなかなか楽しめた。

ストーリーはあってないようなものだけで、不気味だけど怖くなくてむしろ笑ってしまうような、盛り上がること間違い無しの本作。
是非遊園地気分で、それこそ見世物小屋に怖いもの見たさで入るような感覚で観に行ってみるのはどうだろうか。

参考リンク

『ボクソール★ライドショー』白石晃士監督インタビュー「4DXって“水責め” “揺らし責め”ですよね」[ホラー通信] | ガジェット通信

三半規管がブッ壊れる! 凶暴すぎる4DX映画『ボクソール』がヤバすぎる!! 白石晃士監督インタビュー - エキサイトニュース

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